目指せ!Acute care surgeon

Acute care surgeryにまつわる私見を交えたお話(いつでもご意見/御指導コメントください)

番外⑤ 第9回ACS発表後

滞在時間も短く、あっと言う間の札幌でした。

 

小生の小さな発表はさて置き、幾つかの有意義な考えを頂く事ができました。

 

中でも印象的であったのは

『Acute care surgeonは外科専門医であるべきである』と複数の国手達もはっきりと言及していた事です。

 

ACSの未来を考える中でも、大きな議論となっている『ACS 専門医の基準』の話です。

現在では明確な専門医基準はありません。

 

『Acute care surgeonは外科専門医であるべきである』

 

 そんな事は当たり前だと考える人も多くいると思いますし、私も以前より同様の事を確信しています。しかしながら、幾つかの問題点があります。

 

1)真の意味での外科専門医で維持をできていない指導的立場の医師

2)外科専門医はいらない(今更取る時間の確保が厳しい)が、ACS領域を支えているバリバリのスタッフ医師

3)これからACSを目指す救急科志望の医師が、救急専門医取得→外科専門医取得の流れで(もしくは逆)キャリアを積まなければならず時間がかかる

 

以上のようなことが問題点です。

 

 そもそもAcute care surgeonは、その領域の特性上、専門医の厳格な『質』も必要ですが、あまり狭き門になると社会的ニーズに反してしまいます。時間的制約があり、かつ生命に直結しかねない専門医なので地方や市中病院でも少しでも質の高いACSを配置する事も重要です。

 

(転院搬送する時間すらない場合がある)

(転院基準を迅速に判断する力も必要)

 

外科専門医自体を目指す医師が少なくなってきており、さらに専門であるACS専門医を目指してもらうにはどうするか?

 

幾つかの突破口はありますが、一番は『ライフワークバランスの確保』と考えます。どの科の医師もどの職業も同じでしょうが・・。

 

直ぐにAIによる仕事のシェアを脳裏をよぎるのは自分が短絡的だと思いますので、少し時間を置いて更に考えていこうと思います。

 

(最近、ある書籍で殆どの仕事はスマホでできる、という意見に感化されフリック入力を更に力を入れてます)